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2020年度 第6回イブニングセミナー (WEBで実施)
米国セラミックス学会 会長 産総研フェロー 大司達樹氏
「日本のセラミックス研究の強みと弱み -米国との比較-」

HP用大司氏写真


1127日に2020年度日本ファインセラミックス協会第6回イブニングセミナーをWEB開催し、100人を超える方に視聴頂きました。


大司達樹氏は、1983年通商産業省名古屋工業技術試験所入所され、セラミックスの特性評価、構造解析、機能向上に関する研究開発に従事、現在は国立研究開発法人産業技術総合研究所フェロー、米国科学振興協会(AAAS)フェロー、米国金属学会(ASM)フェロー、米国セラミックス学会フェロー、ヨーロッパセラミックス学会名誉フェロー、日本セラミックス協会フェロー、世界セラミックスアカデミー会員、米国セラミックス学会理事、Acta Materialia, Inc.理事、日本セラミックス協会副会長・理事等を歴任されておられます。また20192020年には日本人ではじめて米国セラミックス学会会長を務められました。


ご講演では、米国セラミックス学会の概要、米国の材料研究の強みと弱み、中国の脅威、日本の材料研究の強み・ものづくりの強み、日本の材料研究者の強みと弱みについてご紹介頂きました。

米国セラミックス学会の概要では、DiversityInclusionや海外拠点の設置など組織改革や業績拡大に積極的に取組んでいる況を、また米国の材料研究では、強みはマテリアルズ・インフォマティクス研究やSiC/SiCなど国防予算などを活用した息の長い研究を計画的に推進すること、弱みは意思統一や人材の流出があると等の説明を頂きました。

日本の材料研究は、Human network作りに課題はあるものの、プロセス-構造-特性の材料技術を(製品)性能に結び付ける“すり合わせ“が得意との説明を頂きました。また、“日本が今後セラミックスでNo.1の地位を保てることができるか?“との質問に対して、“セラミックスは他の材料と比べ高価であるのに使われるのはセラミックスならではの特性があるから。日本ならではの「ものづくり力」で、この特性を究極に活かした高品位のセラミックス部品を作り続ければ、TOPは守れると考えている。“と、今後のセラミックスの進むべき指針を示して頂けました。


WEBでのセミナーも今回で6回目を無事終えることが出来ました。対面式セミナーも実施したいと引き続き、会員の皆様の今後の活動に役立つセミナーを実施していきたいと考えております。






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