(1)標準化事業の概要

(2)平成20年度の活動      

(3)ファインセラミックス関係JIS一覧表

(4)ファインセラミックス関係ISO一覧表

 

(1)標準化事業の概要

当協会(JFCA)では、ファインセラミックス全般のJIS化と国際標準化に積極的に取り組んでいます。具体的には、国内規格の整備、国際規格化への提案、団体規格の作成等に、業界の意向を反映させつつ関係団体とも連携をとって標準化事業を推進しています。 
JIS化については、標準化委員会の分野毎の専門委員会において、産業基盤を目指し分野毎の標準化プログラムを策定するとともに、経済産業省が提案する標準化戦略、知的基盤整備等の政策を反映させた活動を進めています。
また、国際標準化については、1992年4月にファインセラミックス標準化推進に関する国際会議(名古屋会議)にて、ISO/TC206(ファインセラミックス)の設置と幹事国引き受けを提言し了承され、これを受けて、1993年に幹事国引き受けのためのファインセラミックス国際標準化推進協議会(JFIS)が設立されました。JFCAでは、ISO/TC206に向けた標準化のテーマ選定と調査および原案作成を実施しています。作成された国際標準化原案はJFISに送られ、国際標準化のための活動を経て、ISOとなります。
またJFCAは、ISO/TC150(外科用インプラント)SC1(材料)、SC4(人工関節および人工骨)、SC5(骨形成)、SC7(再生医療機器)の原案作成団体として、新業務項目提案等を実施しています。

 

(2)平成20年度の活動

1)国際標準化の推進 

(1)ISO/TC150国際規格回答原案の調査及び作成事業

   財団法人日本規格協会からの請負で、外科用インプラント(ISO/TC150)のうち、外科用体内埋設材(全体)、材料(SC1)、人工関節及び人工骨(SC4)、骨形成(SC5)及び再生医療用具(SC7)に関する国内原案作成団体として関連する国際規格原案を審議・作成し、我が国の意見を国際規格に反映させました。

  (2)ISO/TC206、ISO/TC150の業務推進                      

  平成20年10月ソウルで開催された第15回ISO/TC206総会とワーキンググループ会議で、WG原案などを審議し、新たに5件のISOが誕生し、発効済みISOは、38件となりました。また、可視光光触媒2件、転がり軸受けボール用窒化ケイ素材の破壊抵抗試験方法1件、窒化ケイ素材の転がり接触疲労試験方法1件の計4件の新業務項目提案を行いました。
  また、日本がISO/TC150/SC7に提案した「股関節衝撃強度試験方法」、「バイオマテリアルの骨形成能評価−ラット間葉系細胞を用いた多孔材料中の生体内骨形成」及び「再生関節軟骨中の硫酸化グルコサミノグルカンの定量化」について、TC150のメンバーに対し、WG発足に向けた説明を行いました。


  2)国内標準化の推進 

  (1)ファインセラミックスの試験方法 工業標準新規(改正)原案の作成

  財団法人日本規格協会からの請負で、「長繊維強化セラミックス複合材料の高温引張強さ試験方法」、「アルミ溶湯用窒化けい素部品の特性および等級分類」及び「セラミックス多孔体の集じん性能試験方法」についてJIS原案を作成しました。

  (2) ファインセラミックスの工業標準化に関する調査研究   

  • 可視光応答型光触媒の標準化に関する国際協調調査
    独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構から委託を受けて、アジア地区の光触媒の標準化と協調体制の枠組み作りを目指して「アジア光触媒標準化会議(CASP)」第2回会議を平成20年11月に開催しました。

  • 可視光応答型光触媒の性能評価試験方法に関する標準化調査                  独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構から委託を受けて、窒素酸化物、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、トルエン、メチルメルカプタンの可視光下での光触媒性能評価方法についてのラウンドロビンテストとJIS/ISO原案の作成を行いました。
  • 生体活性セラミックスの特性評価に関する標準化                                経済産業省から委託を受けて、骨補填材として使用される多孔質材料の生体組織侵入性に着目した構造評価と、骨ペーストの生体環境下での硬化特性等の評価方法について検討を進めました。 
  • 長繊維強化セラミックス基複合材の高温放射率試験法の規格化
     独立行政法人宇宙航空研究開発機構からの請負で、平成19年度に行った予備的なラウンドロビンテスト結果の評価・解析を行い、課題を抽出するとともに本格的なラウンドロビンテストを実施しました。
  • 光触媒材料のバイオフィルム抑制効果評価方法の規格作成
     独立行政法人産業技術総合研究所から委託を受けて、光触媒製品による微細藻類のバイオフィルム抑制効果の定量評価方法について、試験方法・試験条件の比較検討を実施し、JIS/ISOに採用する評価方法について考察しました。
  • 数値シミュレーションによる人工股関節の耐久性評価法標準化
    独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構から委託を受けて、人工股関節の長期力学的耐久性を有限要素法による数値シミュレーションによって評価する方法を検討し、TS原案を作成しました。
  • ファインセラミックス薄膜特性の外部環境影響の評価方法                     経済産業省から委託を受けて、ファインセラミックス薄膜に対する外部環境の影響のうち、空気中の湿分による波長シフトの評価方法について検討を進めました。 
  • セラミックス基板の機械的・熱的特性試験方法
     経済産業省から補助を受けて、大容量化するセラミックス電子基板の熱サイクル下での健全性評価方法について検討しました。

  (3) ファインセラミックス標準化プログラムの策定とその推進  
  平成18年度に設置した「ファインセラミックス標準化連絡協議会」において、「ファインセラミックスの標準化ロードマップ2008」を策定しました。また、このロードマップをベースとしてJFCAの標準化委員会及び分野毎の専門委員会において、標準化プログラムを策定し、産業競争力強化の観点から適切な標準化テーマを抽出し優先順位付けを行いました。 

  

 

(3)ファインセラミックス関連JIS一覧表

ファインセラミックス関係JISは、「関連用語」「曲げ強さ試験方法」以降106件が制定されています。

                                       (平成21年8月31日現在)

国際規格 JIS No. JIS名称 (制定年) 備考
R 1600 ファインセラミックス関連用語 1993.1998 CSJ
R 1601 ファインセラミックスの曲げ強さ試験方法 1981.1995 CSJ
R 1602 ファインセラミックスの弾性率試験方法 1986.1995 CSJ
    R 1603 ファインセラミックス用窒化けい素微粉末の化学分析方法 1987.1994 CSJ
◎  R 1604 ファインセラミックスの高温曲げ強さ試験方法 1987.1995  
    R 1605 ファインセラミックスの高温弾性率試験方法 1989.1995  
R 1606 ファインセラミックスの室温及び高温引張強さ試験方法 1990.1995  
R 1607 ファインセラミックスの破壊じん(靱)性試験方法 1990.1995  
    R 1608 ファインセラミックスの圧縮強さ試験方法 <*> 1990.2003  
R 1609 非酸化物系ファインセラミックスの耐酸化性試験方法 1990.2003  
R 1610 ファインセラミックスのビッカース硬さ試験方法 1991.2003  
R 1611 ファインセラミックスのレーザフラッシュ法による熱拡散率・比熱容量・熱伝導率試験方法 <*>

1991.1997

 
    R 1612 ファインセラミックスの曲げクリープ試験方法 1993  
R 1613 ファインセラミックスのボールオンディスク法による摩耗試験方法 1993  
R 1614 ファインセラミックスの酸及びアルカリ腐食試験方法 <*> 1993  
  R 1615 ファインセラミックスの高温・高圧環境適性試験方法  1993、2001 廃止
     R 1616 ファインセラミックス用炭化けい素微粉末の化学分析方法  1994 CSJ
    R 1617 ファインセラミックスの高温破壊じん(靱)性試験方法 <*> 1994  
R 1618 ファインセラミックスの熱機械分析による熱膨張の測定方法 1994  
    R 1619 ファインセラミックス粉末の液相沈降光透過法による粒子径分布測定方法 <*> 1995  
R 1620 ファインセラミックス粉末の粒子密度測定方法 1995  
R 1621 ファインセラミックスの室温曲げ疲労試験方法 1995  
R 1622 ファインセラミックス原料粒子径分布測定のための試料調製通則 1995  
    R 1623 ファインセラミックスの高温ビッカース硬さ試験方法 1995  
     R 1624 ファインセラミックス接合の曲げ強さ試験方法 1995  
R 1625 ファインセラミックスの強さデータのワイブル統計解析法 1996  
R 1626 ファインセラミックスの強さデータのワイブル統計解析法 粉体の気体吸着BET法による比表面 積の測定方法 (1996)  
R 1627 マイクロ波用ファインセラミックスの誘電特性の試験方法 <*> 1996  
◎    R 1628 ファインセラミックス粉末のかさ密度測定方法 1997  
R 1629 ファインセラミックス原料のレーザ回析・散乱法による粒子径分布測定方法 1997  
    R 1630 ファインセラミックス接合の引張強さ試験方法 1997  
R 1631 ファインセラミックスの引張クリープ試験方法 1998  
    R 1632 ファインセラミックスの定荷重曲げ破断試験方法 1998  
    R 1633 ファインセラミックス及びファインセラミックス粉体用の走査型電子顕微鏡(SEM)観察のための試料調製方法 1998  
R 1634 ファインセラミックスの焼結体密度・開気孔率の測定方法 1998  
R 1635 ファインセラミックス薄膜の光透過率試験方法 1998  
R 1636 ファインセラミックス薄膜の膜厚試験方法−触針式表面粗さ計による測定方法 1998  
   R 1637 ファインセラミックス薄膜の抵抗率試験方法−4探針法による測定方法 1998  
   R 1638 ファインセラミックス粉末の等電点測定方法 1999  
   R 1639-1 ファインセラミックスか(顆)粒特性の測定方法−第1部:か粒径分布 1999  
   R 1639-2 ファインセラミックスか(顆)粒特性の測定方法−第2部:かさ密度 1999  
   R 1639-3 ファインセラミックスか(顆)粒特性の測定方法−第3部:乾燥減量 1999  
   R 1639-4 ファインセラミックスか(顆)粒特性の測定方法−第4部:流動度 1999  
   R 1640 窒化けい素の相組成分析方法 2002  
   R 1641 ファインセラミックス基板のマイクロ波誘電特性の試験方法 2002  
   R 1642-1 ファインセラミックスの高温内部摩擦試験方法
-第1部:自由減衰ねじり振子法

2002

 
   R 1642-2 ファインセラミックスの高温内部摩擦試験方法−第2部:曲げ共振子法 2002  
R 1643 長繊維強化セラミックス複合材料の層間せん断強さ試験方法 2002  
   R 1644 長繊維強化セラミックス複合材料の弾性率試験方法 2002  
   R 1645 噴流エロージョン試験方法 2002  
   R 1646 ファインセラミックスのキャビテーションエロージョン試験方法 2002  
   R 1647 ファインセラミックスの浸せき溶出試験方法 2002  
   R 1648 ファインセラミックスの熱衝撃試験方法 2002  
   R 1649 ファインセラミックス用アルミナ微粉末の化学分析方法 2002 CSJ
   R 1650-1 ファインセラミックス熱電材料の試験方法−第1部:熱電能試験方法 2002  
   R 1650-2 ファインセラミックス熱電材料の試験方法−第2部:抵抗率試験方法 2002  
   R 1650-3 ファインセラミックス熱電材料の試験方法−第3部:熱拡散率・
比熱容量・熱伝導率試験方法
2002  
   R 1651 ファインセラミックスの焦電特性の試験方法 2002  
  R 1652 セラミックススラリーの回転粘度計による粘度測定方法 2003  
R 1653 ファインセラミックス粉体の粗大粒子含有率試験方法 2003  
  R 1654 ファインセラミックスのボールオンディスク法による高温摩耗試験方法 2003  
  R 1655 ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔径分布試験方法 2003  
R 1656 長繊維強化セラミックス複合材料の常温における引張−ひずみ挙動試験方法 2003  
  R 1657 長繊維強化セラミックス複合材料の強化材特性試験方法 2003 2003  
  R 1658 ファインセラミックスの高温曲げ疲労試験方法 2003  
  R 1659 ファインセラミックス多孔体の弾性率試験方法 2003  
  R 1660-1 ファインセラミックスのミリ波滞における誘電特性測定方法−第1部:遮断円筒導波管方法 2004  
  R 1660-2 ファインセラミックスのミリ波滞における誘電特性測定方法−第2部:開放形共振器方法 2004  
  R 1660-3 ファインセラミックスのミリ波滞における誘電特性測定方法−第3部:NRDガイド励振誘電体共振器方法 2004  
R 1661 ファインセラミックスイオン伝導体の導電率測定方法 2004  
  R 1662 長繊維強化セラミックス複合材料の破壊エネルギー試験方法 2004  
  R 1663 長繊維強化セラミックス複合材料の曲げ強さ試験方法 2004  
  R 1664 ファインセラミックス多孔体の曲げ強さ試験方法 2004  
  R 1665 セラミックススラリーの回転粘土計によるチクソトロピー性測定方法 2005  
  R 1666 ファインセラミックスの粗大不均質構造評価方法 2005  
  R 1667 長繊維強化セラミックス複合材料のレーザーフラッシュ法による熱拡散率測定方法 2005  
  R 1668 ファインセラミックス多孔体の破壊じん(靭)性試験方法 2005  
R 1669 ファインセラミックス−転がり軸受球用窒素けい素材の基本特性及び等級分類 2006  
  R 1670 ファインセラミックスのグレインサイズ測定方法 2006  
  R 1671 ファインセラミックス多孔体の水透過率及び水力等価直径試験方法 2006  
  R 1672 長繊維強化セラミックス複合材料の示差走査熱量法による比熱容量測定方法 2006  
R 1673 長繊維強化セラミックス複合材料の常温における圧縮挙動試験方法 2007  
  R 1674 ファインセラミックスの加工損傷による強度変化の統計的判定方法 2007  
  R 1675 ファインセラミックス用窒化アルミニウム微粉末の化学分析方法 2007  
R 1676 ファインセラミックス多孔体の熱衝撃試験方法 2007  
R 1677 ファインセラミックス多孔体の室温曲げ疲労試験方法 2007  
  R 1678 長繊維強化セラミックス複合材料の常温における有孔引張試験方法 2007  
  R 1679 電波吸収体のミリ波帯における電波吸収特性測定方法 2007  
  R 1680 ファインセラミックス多孔体の液中粒子捕そく性能試験方法 2007  
  R 1681 ファインセラミックス多孔体の球圧子押し込み試験方法 2007  
  R 1682 ファインセラミックスの高電界における電界誘起ひずみの測定方法 2007  
  R 1683 原子間力顕微鏡によるファインセラミックス薄膜の表面粗さ測定方法 2007  
  R 1684 ファインセラミックス−電流遮断法による固体酸化物形電気化学セルの単セル分極測定方法 2008  
  R 1685 ファインセラミックス−アルミニウム溶湯用熱電対保護管 2009  
  R 1686 ファインセラミックス多孔体の集じん性能試験方法 2009  
  R 1687 長繊維強化セラミックス複合材料の高温における引張挙動試験方法 2009  
R 1701-1 ファインセラミックス-光触媒材料の空気浄化性能試験方法−第1部:窒素酸化物の除去性能 2004  
R 1701-2 ファインセラミックス-光触媒材料の空気浄化性能試験方法−第2部:アセトアルデヒドの除去性能 2008  
R 1701-3 ファインセラミックス-光触媒材料の空気浄化性能試験方法−第3部:トルエンの除去性能 2008  
R 1701-4 ファインセラミックス-光触媒材料の空気浄化性能試験方法−第4部:ホルムアルデヒドの除去性能 2008  
R 1701-5 ファインセラミックス-光触媒材料の空気浄化性能試験方法−第5部:メチルメルカプタンの除去性能 2008  
R 1702 ファインセラミックス−光照射下での光触媒抗菌加工製品の抗菌性試験方法・抗菌効果 2006  
R 1703-1 ファインセラミックス-光触媒材料のセルフクリーニング性能試験方法−第1部:水接触角の測定 2007  
R 1703-2 ファインセラミックス-光触媒材料のセルフクリーニング性能試験方法−第2部:湿式分解性能 2007  
R 1704 ファインセラミックス-活性酸素生成能力測定による光触媒材料の水質浄化性能試験方法 2007  
R 1705 ファインセラミックス−光照射下での光触媒抗かび加工製品の抗かび性試験方法 2008  
R 1709 ファインセラミックス−紫外光励起形光触媒試験用光源 2007  

国際規格化の進捗状況:◎:ISO発行  ○:ISO WGあり   ●:IEC発行

 

 

(4)ファインセラミックス関連ISO一覧表(PDFファイル)

ISO/TC206(ファインセラミックス)  平成21年9月現在

ISO/TC150(外科用インプラント)   平成20年12月現在