1,半導体レーザー用高熱伝導AINのザブマウント基板量産

2.セラミックスアンテナラインナップに新製品

3,多孔質と緻密質の一体品「セラミックス部分多孔体」

4,設備の未来を担う、ヨコセラのオーダーメイドマシン

5,NaxCoO2熱電変換材料の熱電特性及び排熱回収技術 ー東京ガス株式会社ー

6,技術と情熱の結晶 大光炉材株式会社

7,総合生活基盤企業 アスザック株式会社

8,ファインケミカル分野の貿易とサービス 三洋貿易(株)

9,接続可能な会社の実現 北興化学工業(株)

10,人と化学のやさしいコミュニケーション 堺化学工業(株)

11,情報コミュニケーション企業 竹田印刷株式会社

12,新会員紹介 トライバッハインダストリー株式会社

13.新会員紹介 株式会社イスマンジェイ   PDF1  PDF2


 

 

 

− (株) 東芝 −

株式会社 東芝 ディスプレイ・部品材料社 材料部品事業部は、業界最高レベルの熱伝導率220W/mKをもつ窒化アルミニウム(AlN)セラミックス基板を開発し、この基板を使用した半導体レーザ用サブマウントを製品化しました。

 東芝は窒化物セラミックスのトップメーカーとして、様々な材料、部品を供給してきました。特に窒化アルミニウムについては、その特長である絶縁性と高熱伝導性を活かした用途としてパワー半導体分野のヒートシンク材や各種回路基板、薄膜基板などに幅広く使用されています。その中でも光ピックアップ用サブマウントに代表される薄膜基板は、パソコンに標準装備されつつあるDVD−RAM/RW,CD−R/RWの高倍速化に伴って半導体レーザの高出力化(数百mWレベル)が進み、サブマウントにもより高い放熱性が要求されるようになってきています。

 そこで東芝では、窒化物セラミックスの材料技術を駆使し、焼結プロセスにおいて結晶粒径制御と不純物酸素の低減を行うことにより、従来より熱伝導率を10%向上させた 220W/mKの窒化アルミニウム(AlN)セラミックス基板の量産プロセスを確立しました。そしてこの基板に薄膜プロセスを適用し、基板から薄膜までの一貫ラインを構築することにより信頼性の高い高熱伝導窒化アルミニウムサブマウントを製品化することに成功しました。

 この高熱伝導サブマウント基板は、8月より量産を開始して9月には月産1000万個体制まで増強し、DVD−RAM/RWやCD−R/RW等の光ピックアップや光通信分野の光増幅器等の半導体レーザ用サブマウントなどをターゲットとして販売していく予定です。

 

 

−株式会社ヨコオ−

この度弊社では、ホームページ(http://www.yokowo.co.jp/)上のセラミックアンテナラインアップに新製品を加え、カタログ(http://www.yokowo.co.jp/product/index.html)を更新しました。
主な更新内容は、下記の通り。
Bluetooth/802.11b用:

1.PIFAタイプにつきましては、従来掲載していた「YCE-5208/5209」を、性能を改善した「YCE-5208/5246」と入れ替えました。
その特長は、フットプリントがコンパチで、従来に比べアンテナ利得で約1dBの改善が図られている点です。(弊社標準PCB上にて)

2.EG-PIFA(External Grounded PIFA)タイプには「YCE-5249/5250」を追加しました。
これは、フィードポイントの異なるタイプを設定し、設計の自由度をアップする為のアンテナで、サイズは従来のシリーズと同様10x4x3mmです。

3.シングルエレメントタイプ(モノポール)では、厚さ0.8mmが特長の薄型セラミックアンテナ「YCE-5245」 (9x3x0.8)を新たに追加し、従来の「YCE-5207/5241」に加え、一層アプリケーションの幅を広げました。

 

写 真:YCE-5245

 

上記の他、GPS用には、新たに「YCE-5158」を加えるなど、製品の充実を図りました。
各製品の詳細につきましては、ホームページ上のカタログ(アドレス上記)をご覧下さい。
尚、製品情報は、ドメインページ(http://www.yokowo.co.jp/domain/index.html)からも一覧表をご覧頂けます。

 

−品川ファインセラミックス(株)−

<概要> 制御された気孔径を有する多孔質セラミックスと、緻密質セラミックスとが連続的に一体化した構造を有するセラミックス部分多孔体を開発致しました。
今回、アルミナを用いた部分多孔体の特徴と、その応用例について紹介致します。

 

<特徴> 
 

1.高純度アルミナ原料粉体を密に充填した部分と粗に充填した部分を一括成形して、焼成する事によって得られます。<同時一括成形の為、接合品の様な接合界面は無く、下記の微細構造写真に示す様に緻密質部分と多孔質部分が連続している焼結体構造となっています。>

2.外観一例を下記写真に示します。写真のセラミックスは分かり易い様に染料により着色しており赤色部が多孔体、白色部が緻密体をそれぞれ示します。本例以外にも任意の形状で多孔体部を形成する事が可能です。

3.多孔体の気孔径は約100μm程度でシャープな気孔径分布を有します。無数の気孔は開気孔として多孔体表面に存在しており、その気孔は多孔体内部まで均質分散した3次元的な気孔のネットワークを形成した構造です。

 

<用途一例>
 

1.空気軸受け
多孔体内部より流体を噴出させることにより、多孔体表面にある物体を浮かす事が可能となります。この現象を利用した応用例として空気軸受けがあります。
本開発品を用いた空気軸受けは多孔質静圧気体軸受けであり、微細な給気孔が軸受け面全面に一様に分布した面給気構造となるため、非常に高い剛性を有した空気軸受けとなります。このため、超高精度位置決め装置、超高精度加工機等の空気軸受けとしてご使用頂けます。

2.吸着盤
多孔体表面から内部に流体を吸引することによって、多孔体表面にある物体を吸引固定することが可能です。この現象を利用した応用例が吸着盤です。

3.分散用隔壁(気−液,気−気,液−液)
流体に別の流体を分散させる場合の隔壁として、本部分多孔体を用いることが可能です。散気板としての一例を写真に示しております。

上記一例以外にも様々な応用用途が考えられます。新しい用途を開拓中です。
皆様よりのお声掛けを心よりお待ちいたしております

連絡先 e-mail    mailto:fc@shinagawa.co.jp
    HomePage  http://www.shinagawa.co.jp/fc/

 

 

ーヨコハマセラミックス(株)ー

弊社は、セラミック加工機・セラミックスパーツ・加工用工具を取り扱っておりますが、今回、加工機械部門のメカトロ部による新事業を、ご紹介させて頂きます。

弊社メカトロ部は今日、セラミック専用加工機といたしまして、高剛性・高能率加工で御好評頂いております竪型同時3軸研削盤YGシリーズ、「YG−600」・「YG−1200」、更に広範囲の仕事をクリアーできる、ストロークUPの「YG−1285」及び、1チャッキングにて、高精度内外径端面加工可能の、横型複合研削盤「HCG−175」、CNC搭載横軸平面研削盤「HL−200」等、セラミック製品製作に不可欠な機械を、開発販売し実績をのこしてきましたが、弊社セラミック加工機以外に、「特殊専用機・自動化ライン等」の製作、又機械等の「オーバーホール」等も行っており、この方面でもかなりの実績があります。
最近製造業のあり方として、創造性豊かな物造り・付加価値のある製品製造を目指されている企業様も多々あるかと思いますが、お客様のアイディア・発想を弊社の経験ノウハウ等を生かし、お客様独自のオーダーメードマシンというかたちでご協力させていただいております。
又、お客様現在所有の機械を「改造」というかたちで、付加価値のあるマシンに造りかえることも可能です。
更にメーカー修復不可能になった機械の、「保修」等も可能ですのでお気軽にご相談下さい。
弊社の機械の特徴は、お客の立場に立った設計思想により、高能率・高精度に、又使いやすく、耐久性に優れています。
その意味で弊社セラミック専用加工機は業界で高く評価をされてきました。
今後は価格競争だけでなく、更にお客様個々の特徴・特性を生かされた製品製作に一役かいたい所存です。
YCC メカトロ部は、アイディアからアフターホローまで結束した製造体制で、「心ある機械」造りをめざしています

。問い合わせ先:ヨコハマセラミックス(株) 真壁
       TEL:03−5744−6400
       FAX:03−5744−6422

 


 

-東京ガス株式会社-
 R&D企画部 フロンティア研究所 藤田顕二郎、塚田龍也

1.はじめに

熱電変換技術とは、材料中に温度差を与えると生じる熱起電力を利用して熱を電気に直接変換する発電技術である。従来からビスマステルル(Bi2Te3)や鉛テルル(PbTe)などが知られているが、大規模な熱回収技術に比べれば変換効率が小さいこと、構成元素として毒性元素や希少元素を含むこと、また高温耐久性の劣る点で発電効率に制限があることから、実用化は宇宙用や軍事用など特殊用途に限られていた。しかし、熱電発電技術はメンテナンスが殆ど必要なく、無騒音であるなどのメリットがあることから、分散型エネルギー(コージェネレーション)の排熱回収システムとして適している。排熱から回収できる電気エネルギーの割合は少なくとも、排熱の総量は巨大であることから、トータルでは大量のエネルギーを回収することが可能となる。この結果、省エネルギーや二酸化炭素排出削減に貢献できると期待されている。そこで、我々は従来材料の課題である毒性と耐熱性の解決手段として、セラミックス材料に着目しNaxCoO2の開発を行った。

2.熱電変換材料に求められる性能

熱電変換材料の変換効率は次式で与えられる。

Tcjは低温端温度、Thjは高温端温度、Zは性能指数であり、次式で示される熱電変換材料特有の評価指数である。

つまり、高い変換効率を得る為には、高温域での材料の安定性と高い性能指数が要求される。性能指数は、ゼーベックゼーベック係数が高く、電気抵抗率と熱伝導率は低い方がよい。

3.NaxCoO2セラミックス材料
我々が、開発に成功したNaxCoO2の単結晶および、焼結体の大型ペレットの外観写真を図1に示す。

 

このNaxCoO2熱電変換材料の結晶構造は、図2に示すようなNaの絶縁層とCoO2の電気伝導層からなる層状化合物である。興味深い点は、Naサイトが2つあり、そのNa量が1-xだけランダムに欠損した状態にあるということである。NaxCoO2は、NaやOといった比較的軽元素から構成されているにも関わらず、焼結体で2W/m/K以下と熱電変換材料として好ましい低い熱伝導率を実現している。この理由の一つとして、Naがランダムにサイトを占有している構造から生じるフォノン散乱による影響であると考えられる。

NaxCoO2焼結体の電気抵抗率は、室温で約2mΩcm、NaxCoO2単結晶の場合は約0.3mΩcmと良電気伝導性酸化物であり、金属的な温度依存性(図3)を示す。一般的に、このような金属的電気伝導性を有する酸化物材料の場合、ゼーベック係数は非常に小さい。しかし、このNaxCoO2の場合、室温においても100μV/K以上の熱起電力を示す。これは、Coの価数揺動によるもの1)と考えられている。

以上のデータより、NaxCoO2の性能指数を算出した結果を図4に示す。このグラフで最も注目すべき点は、800KにおけるZTが1を超えているという事実である。従来、熱電変換材料の性能指数に関しては、ある種の呪縛が存在していた。それは、ZT=1の壁である。熱電変換材料に関する縮退半導体の理論は、既にIoffe2)の研究を中心として1929〜1960年にかけてほぼ完成されていた。そして、様々な材料が検討されてきたが、その無次元性能指数(ZT)が1を超える材料が殆んど発見できなかったのである。更に今回の結果は、酸化物材料であるという価値がある。これは、高温まで使用出来る点、原材料が従来材料よりも安価である点、そして毒性がない等の魅力をもっている。

4.おわりに

現在まで、単結晶において非常に高い性能を実現したが、今後は、焼結体において単結晶の性能を実現していく予定である。このNaxCoO2は異方性を持つことから、結晶配向させることにより単結晶の性能を実現し得ると考えられる。また、この材料を用いた熱電変換素子を用いることで排熱回収型熱電発電機(図5)や給湯機(図6)などのアプリケーションの更なる高性能化、高付加価値化についても開発を進めていく予定である。

参考文献
1) W. Koshibae, K.Tsutsui and S. Maekawa: Phys. Rev. B
62 (2000) 6869.
2) A.F. Ioffe: Semiconductor Thermoelements and
Thermoelectric cooling (London, Infosearch Ltd., London,
1956).
<著者紹介>
藤田顕二郎(ふじたけんじろう)
塚田龍也(つかだたつや)
東京ガス株式会社 R&D企画部 フロンティア研究所
【〒230-0045 横浜市鶴見区末広町1-7-7 ・045-505-8813】