一般社団法人日本ファインセラミックス協会は、ファインセラミックスに関する情報の収集及び提供や研究を広く行い、産業の拡大発展のためにさまざまな活動を進めてまいります。

6月24日JFCA第１回イブニングセミナーがJFCA会議室で実施されました。
　トレンドの話題について理解や議論を深めていただくために、JFCAではイブニングセミナーを開催しています。
　今回は、九州大学 カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所 石原先生から「ナノ構造制御材料と可逆動作型燃料電池」についてご講演いただきました。
　大型の蓄電の必要性が高まっており、水素をエネルギーキャリアーとして利用することが検討されていますが、このような背景から、水蒸気電解セルと燃料電池という可逆動作を行うセルへのナノ構造制御材料の応用を紹介いただきました。
　ご講演は、水素社会の意味、燃料電池の現状とナノ構造材料、ナノ構造材料と水蒸気電解、光触媒におけるナノ構造材料、のそれぞれのテーマについて深く掘り下げて行われました。
　難解な事象のご説明にも燃料電池MIRAIなどを例にとったコスト試算から太陽光エネルギーの持つ意味合いにまで言及され、受講者の興味が尽きることはありませんでした。

　懇親会に移ると受講者からの質問は多岐に渡り、それぞれの分野の方々が本テーマを色々な角度から興味を持って捉えられていました。
　開発した触媒による光分解の動画もご披露され、本テーマが持つ未来社会に対するインパクトの強さを示されました。
「水素社会＝再生可能エネルギー社会」という石原先生がご説明されたキーワードが、強く印象に残るイブニングセミナーとなりました。
　遠方よりお越しいただいた石原先生とセミナーとご参加いただいた皆様に心より感謝いたします。