HOME  >  平成28年度第4回見学会

平成28年度第4回見学会
関西リサイクルシステムズ株式会社

関西リサイクルシステムズ
2月10日JFCA第4回見学会が、関西リサイクルシステムズ株式会社 本社工場(枚方市)で実施されました。この見学会は広報委員会交流企画分科会の企画で、11名の参加者がありました。

 関西リサイクルシステム株式会社は、1999年に使用済み家電製品の再商品化等を目指して、シャープ株式会社と三菱マテリアル株式会社他が出資・設立し、2001年から操業を開始しました。大阪府枚方市にある本社工場ではエアコン、冷蔵庫、洗濯機を、三重県伊賀市にある第二工場ではテレビの解体、素材選別によるリサイクルを実施しています。本見学会では、日頃ご家庭で使われている白物家電の内部構造を再認識して頂くとともに、資源循環型社会を実現するための家電リサイクルの重要性を実感する機会となりました。

見学会当日は代表取締役社長の飯塚様よりご挨拶をいただいたあと、安全推進室の鈴田様から家電リサイクのアウトライン、関西リサイクルシステムズの概要、同社が力を入れている自己循環型リサイクルなどの取り組みについてのご説明がありました。同社がリサイクルだけでなく、安全・快適・効率的な職場づくり、順法、環境への配慮・貢献活動についても力を入れていることが理解できました。

つづいて見学に移りました。展示場にて第二工場でのテレビリサイクルの様子をビデオ等でご説明を受けた後に、まずはエアコン室外機のリサイクルラインを見学いたしました。まず作業者が手解体により簡単に分離できる箇所を取り外し、回収装置により冷媒フロンを回収します。メーカ・用途・型式などによって様々な形の大きく重い室外機について自動ラインを利用して設置・回転・搬送させる工夫が目を引きます。それと同時に、ボンベに回収した冷媒フロンが流出しないように重量変化などによる監視システムによる管理方法も知ることができました。同じエアコンでも室内機の分解ラインの見学では、透明な安全カバー越しに間近で分解作業を見ることができ、熟練した作業者によるスピーディで無駄のない動きを実感しました。
洗濯機や冷蔵庫なども、エアコンと同様の手解体作業後に大型の破砕機により処理されます。ベルトコンベアで運ばれ大型形状のまま破砕される様子は、モニターによりリアルタイムで監視・管理されます。直接見学することはできませんでしたが、破砕機に使用される回転部分の摩耗状況が展示されており、大きな力が加わっていることが伺えました。

見学終了後には、工場長である椎野様にもご参加いただき質疑応答が行われました。リサイクルだからこそ、色々な側面からみたシステムの構築は重要であり、分解して破砕した方が良いのか、逆に破砕してから分解した方が良いのかは、状況によって大きく変わり、理想的には原子レベルまで考えることも可能である、とのご説明は、複雑な工程を組み合わせたラインの見学後ならではの納得のいく内容でした。また、作業の効率化についての説明では、苦労した点を交えて話をされ、一つ一つの扱うものが違うという、普段メーカが行っているラインの効率化とは逆の難しさを感じました。

最後になりますが見学会開催にご尽力いただきました稲垣様、当日ご対応いただいた皆様、見学会にご参加いただいた皆様のご協力に、心より感謝いたします。
これからもタイムリーで皆様の関心にそった見学会を進めてまいります。





一般社団法人日本ファインセラミックス協会:ページの先頭へ戻る